先日昼公演で拝見しました!!!とてもよかった!!!!!
せっかくなので情報見ずに行こうと思い、テオドラ邸での展示以外情報なしで向かいました。とはいえ同じ黒博物館シリーズは少し読んでいます。スプリンガルドと三日月よ~の冒頭あたり。
テオドラ亭での展示でも希少な初期のお顔ラフや直筆のグレイとフローをみてHAPPYになっていたのですがまた別口で。藤田先生のデフォルメ表情、すきや。

2階最前ほぼセンターというとても良い席でみられて全てすぎました。全部みえた。
強いて言うならホールさんの私室?セットの時に女王の肖像のお顔が首から上見えなかったぐらい。それはそれで好きなトリミングだったので全然良い。

これを書き終えたら原作とパンフちゃんと読んで咀嚼し直そうと思っているので、さまざまな取りこぼしや印象の違いなど出てきそう。楽しみにしています。

▼全体の話

・ライトや幽体の演出すごくないですか!!?
ザ・たっちのように奥から幽体離脱するときはまあわかるもあったんですが終盤!手前からが本当にわからない!!!ベッドから滲み出してくるようなあの演出、漫画演出のようで驚きました。
静止の演技も本当にすごい。あんな中途半端な姿勢でビタっと止まれる人間いるんだ……。

・音楽が良い
日本語日本作品ということでとても聴きやすい!!!
ハロウィン・寒くなる時期の観劇なのもあって、序盤の賑やかな楽曲(俺は違うとか)、クリスマスのよろこびが近くて没入感や親近感が増して嬉しかったです。

・観客の引き込み方
最序盤にこちらと目を合わせるグレイ、繰り返されるウィリアムの「親愛なる読者のみなさま!」の呼びかけ。劇団四季の作品であり、藤田先生の作品であるはずなのに、いま演出されているグレイの語る歴史ストーリーに没入できる、丁寧な作りだなあと思いました。

ここからも総計してここが好き!の思い出が続きます。大好き作品!!!!!

▼第一幕

・構成が好き
最初に着地点がわかった状態でジャンプに入る構成、だーいすき!!
大きな音で驚きはしました(びっくりしたというざわめきも劇場にあり、ほほえましくなりました)が、グレイの語り掛けと拍手の誘導で舞台への没入感が強く、最初の人魂が幕に映った時点で泣く準備は出来ていたのにもう泣いた。目が合うことの喜びにはしゃぐグレイの仕草…!!!
サントラで聞き返した時の「俺が見えんのか?」の「ん」の声の震えが歓喜のようで真偽と自分を疑う驚きのようでめちゃ良く、また泣きました。

・鬼気迫る様子のフローが可愛い
視野が狭くて前のめりで自分の数少ないできることにいっぱいいっぱいで、幽霊(しかも大柄の男)を圧倒する迫力、切実さ!歌声にも余裕のなさが出ていて良かったです。芯があって強い女性なのにひどく思い詰めていること、よくわかる……。

・俺は違う
相乗り馬車でのボンネットかぶったフロー可愛い。ボンネットをみんながいそいそと被っている光景、良すぎる。ドレスにケープも可愛い。
グレイのどかっと座って足を上げる仕草に地に足がついてない無重力の幽霊らしさを感じる。

この曲目の幽霊の衣装デザインがめちゃ良くて!!!!!!!
藤田先生のぬる……とした動きの導線演出を長い糸の動きで出してくださるの三次元化として美しい。背景も暗いからここもずっと藤田先生の絵と演出で見えていたパート!!布よりも描線ぽくて良かったな。
あと後ほどにも出てくるハムレット茶目っ気お爺さんああいうおじいちゃんのデザインLoveすぎ。目剥いた時ものすごく怖いのも含め……。

・フローのお姉ちゃん
アレックスが結婚を申し込む前か後かギスギス緊張してる中でお姉ちゃんがしれっとケーキの大きなイチゴをつまみ食いしており、あ!変な人かも!!!と思ったら曲でフローを責めたて、かと思えば生霊を切られて力が抜けた状態でも「わがままね」と鋭い棘を残して出ていき…妙に像が掴みづらくて印象に残っています。
責任感もある厳しい家のお姉ちゃん像としてなんか…変な人かも!!!!!不思議な人でした。つまみ食いがわたしの見た幻では無いのなら…。

・絶望のどん底で
命をかけてやれば、と歌いながらどんどん力強くなるというか、目に火がともっていくようなフローの生気がすごくて!!
グレイの「お前には無理」がここまでの流れで我ら観客にはツンデレ男さん!と理解できているわけですが、フローには発破のように聴こえていたのだろうか。目がらんらんとして、ここまでの少し自信なさげなフローの印象からじわじわ変わって荒々しい描線の強い女性が顔をのぞかせた感じで好きなやり取りの曲目でした。かっこいい。
終幕してからは頑張って頑張ってきっと心が折れるのを期待していたころのグレイをちゃんと客観視してお芝居に落とし込んでいるの、偉いなと思い返します。

・クリミアへ行こう
もうこのあたりで絶望って遠いものになってる声色じゃなかったですか!!!?前向きでまだまだ頑張る体力がある雰囲気のフローさん。
曲とメンバーが入ってくることで旅路を圧縮して伝える構成がきれい。
エイミーの「命がけで頑張ります」、なかなか簡単に言える言葉じゃないけれど、既に死ぬ気で退路を断ってやっているフローだからこそ大信頼になる心に響く言葉であったでしょう。可愛い後輩。
原作にいなかったって本当ですか?猪突猛進するフローを後ろからバックアップするリーゼロッテさんみたいな作画で可愛く入ってきた丁寧な女の子じゃないんですか!!?

前の曲でもグレイが発言していた「人生は舞台、人が役者」がここでの発言で心に落ちて復唱したフローさん、可愛い。言い合いの時は腕に抱えてる覚悟が大きすぎてそこまでたどり着けなかったんだろうな。現地に来られたことで少しは余裕が生まれたのでしょう。
がんばるフローさんを無下には出来ないツンデレ男さんのさまも見られてうれしいです。

このあたりで「フローレンス・ナイチンゲール」ではなく「フロー」になってませんでしたか?呼称の変化、嬉しくなってしまう。

・看護団の頑張るさま
みなさんがふるまった「ぶどう酒入りのくず湯」という存在がめちゃくちゃ気になるんですがくず湯って世界的な存在だったんですね!?字が漢字圏すぎるからついそんなもんだと思っていました。寒い時期だし普通に近く飲んでみたいですね。
ここでの曲!「世界一効く薬は」が一等好きな曲です。明るさ、華やかさ、苦しんで諦めのなか死ななくてもいいと思えた兵士がどれだけ嬉しかったか伝わるような、爽やかな曲!
今年の年末の大掃除、これ歌いながらやりたいです。

クリスマスの催しのさまもめちゃくちゃ泣きました。看護師と兵隊、シスター分け隔てなく楽しく手を取り合って踊り、起き上がれない症状の人もベッドでアコーディオンを鳴らして参加し…。
誰よりひどい状況を見てきたであろうウィリアムが喜びのニュースを伝えられるの、本人がぜったい一番嬉しかったろう。考えながらまた涙が出てくる…。ここは病室です!!と大声で諫めるシスターも愛らしい。虫の息の病人を前にこんな大声を張れるようなことはなかったろう。

毎日が戦いで、ただ寒くて辛いということだけ、対症療法を日夜大わらわで考えている人間、それぞれがふつうに生きていた日常を忘れないためにもクリスマス、新しい年を迎えられたことのお祝い、忘れてはダメだ…!!!と身に染みて感じました。普通に日常忙殺されている社会人として…。

そして誰も観測してはいないグレイとフローのダンス。
触れそうで触れない手の距離感、それでも息の合ったターン。このあたりからLOVEの気配、来たな…!!!!と感じていました。丁寧に段階を積んでくださる予感がある!!!!ありがたい!!!!!

・グレイのやりたいこと
このシーンも好きや 本当はもう亡くなってるゴーストに未来なんてないはずなのに、ふと口をついてしまった感じ。その中でも笑わずに聞けと照れ隠しする感じも藤田先生の作画で見えました。それをすぐ肯定して協力すると約束するフローも。絶望してみせますのやり取りもダンスシーン以後になるとほぼふたり間で伝わる冗談めいて笑いを含みながらいう感じになっており、丁寧に段階を踏んでくださって感謝。

物理干渉ができないグレイのできる祈りや、やさしさの形が夜闇を照らすランプだったのがあたたかくて良いですね。メインビジュアル、つまり愛ではないですか……………。
そのランプが直後暴漢によって適当にフローから届かない場所に引っ掛けられるの、嫌すぎるになっちゃいましたが。丁寧な光も届かない距離。嫌すぎる。

・アレックス…
「君のやりたいことは理解している」って一言でわたしから彼への信頼ケージはマイナスに振れました。ここまで成果を出している人間になんだ…?その上から目線は…???

・階段の表現、うまい
上下があってすれ違ってそれでも最後は同じ方向を見て進むことになるの、関係性の変化の表現としてはさむものとしてうますぎ~~~~!!!!???と思いました。併せてあんなぐるぐる動く足元の上で全く揺れずにずっと歌い続けているのも強すぎる。歌がうまい方しかいない。
「前に進む勇気くれる人よ」という言葉がフローからへの最大の信頼であり、愛……。誰もが噂するようなカップルではないけれど明日不意に結婚してもそのまま変わらず続きそうな関係の2人、良いですね………。

ここでいきなりキャラデザの強いお姉さんが地に足つかず高笑いで出てきたので驚きました。なんかすごいの来たぞ。

第二幕

・ボブが元気になって嬉しいね
とはいえあの引きから一方その頃の楽しい追いかけっこシーンに移行します!!!???緩急がすごい。微妙に集中できない状況の中、発砲音と光でいったん記憶を飛ばされるの感がありました。

・一人称僕のセクシー女性!!!!????
実は先だってお邪魔させていたただいたテオドラ亭での黒博物館年表にシュバリエ・デオンの名前があるのはちらっと拝見しており。関係…あるの!!!??ナイチンゲールの時代に!!?と引っかかってはいたのですがここにいらっしゃるとは……。予想外にセクシーなデザインだったのですが、亡くなった折で女性的なデザインになったのですね。
女であることは呪いと嫌がっている気配があったので屈辱でしょう。変われないことも。

・女王!!!
お手紙の読み上げだと思ってたとこ、しずしずと出てきてくださって嬉しい!!なんて華やかな一団!!!ぜったいに一人で歩けない衣装デザインの権威、いいですね。可愛い。曲もいっとう華やか。この雰囲気で来るようなお手紙、すごい荘厳に豪華なんだろうな。

・2回目のあなたが遠くて
エイミーさんの歌声、澄んだ明るさですごく良くて…。無垢な娘さん!!という感じ。
でも届かないと遠くに思ってるうちは届かないぞ……女性同士の関係としては萌えますが、上司部下の関係だと思うとやきもきする、絶妙なところ。

自分が必死でやってる目の前のことがうまくいかなくて、無意識に頼りにしていた先輩がいなくなり、成長していくところを近くで見ていた部下がいなくなり、悪いうわさが別部署で立てられてるよ、と疲れたところに言われたら仕事のモチベもなくなりますよ。仕方ないよ。休んで、フロー!と思いましたが医療現場ではそうもいかないでしょう。
それでも結婚します、と去っていく人に反射でおめでとう!と出てしまうのは人間で、美しいエイミーさんの歌声に対して普通に辛い場面。

・グレイの過去
寄る辺のない裏切りに囲まれながら初めて得た安寧のような酒場のシーン!!!人数も多く、賑やかで華やか。きっとこの後死に向かう裏切りが起こるのだろうな…と思いながらとてつもなく明るく酒をあおる女優とグレイ、良かったですね~~~!!!この時は輪の中の主役!
「世界一効く薬は」と違って良くない勢いで酒を飲みそうになるので、この曲はきっと飲酒しながら聴いてはいけないとお酒好きは思いました。
行為のシーンで幕がはられて傍観者になったフローから隠されるのが好き。可愛い。実際はグレイがはぐらかしたんだろうなと察される感。
でも観客はこの後のシャーロットの着衣の体のラインが出る感じでひどく親密になったんだな~~~とわかる度合いで情報圧縮が…うまい!!!

この回想パートで青い上着を羽織ったグレイもサムシング・フォーのひとつではないか?というひとの感想を拝見してとても萌えました。青空なんて用意しなくてもそこにある青!!!でも花嫁のために用意したいというならそれは愛だから、いい…。

・自語りをはさみます
わたしキスシーンの丁寧な描写割と照れちゃう派閥の人間なんですが、霊気口移しは幸い眩しさと重力を忘れるフローの演出に気を逸らすことでなんとかなりました。本当にどうなってる…??

・並行する最後の戦い
もう序盤からは想像できないとてつもなく力強いフローの歌声!!!自分の使命でいっぱいいっぱいだったフローが「あなたのせい」とはっきり反撃ができるほど成長していること、すごいですよ…。かっこいい。

上下に分かれる戦闘シーンは全体が見えるからこそどっちもきれいに見えてどう…!!?どっち!?と目が足りない状態でした。脚本グレイは自分の見せ場をもっと大事にしていただきたい。

寒々しい雪の演出の中でも「私が死んでも誰かが歩くでしょう、この道を」の力強さ、雪全部溶けるかと思う熱量。ずっと表現のすごさで泣いており、売店でハンカチが3種も売っている意味は必要だからなのだと友人と確かめ合う瞬間…。

ずっとフローの精神を支えていたグレイがいなくなって初めて音程を外しながら取り乱し、人を救う手で人を殺める銃を握ってしまうところ、どうしようもなさが伝わってきて辛さが!!しかも別れたまま戦争のくだりは終わってしまう。
絶望しても人間は案外壊れてしまわないし、目の前の問題に対して走り続けられてしまうし、人生は続いていくもの、という無常さ。ここのパートががばっと抜けるのもグレイがそばにいなかったから!という納得ができるのも作りが上手だな~と思いました。

・再会
「出来る限りなんでもやる」というアレックスの言葉を疑っていて本当にごめんと思ったのはこの瞬間。エイミーと揃ってフローへの敬意と愛があり続けたからこそあの場にも沿うことができたと思うので…。
名前で呼ぶのではなく「団長」と弱い声でエイミーにもボロボロになりました。戦場で横に並び立つことはできなかったけれど、きっとこの夫婦は家族のようにフローを愛してくれてたんだなと…。

グレイの用意したサムシング・フォーの洒落方、すごくいい…。自分のゴーストとしての人生も見ていなかった分のフローの人生も肯定する取り合わせ。そして旅立ちの日は明るい方が良いのでしょう。
ぜったいに目が焼けると思いながらも光の方へ歩き出すフローから目を逸らせませんでした。

・ラストシーン
演目をやり切ったグレイが一礼して終わるかな?と思いきや、早めに舞台を降りてしまい、じゃあナレか歌か…?と思ったらたくさんのランプとフロー!!!
これはグレイがどうしても見せたかったフローの姿だったのだと改めて抑えなおして終わり、美しかった……。本当の本当に真ん中の良い席だったので、美しい光の絵画で閉められてそれでも泣きました。作りがうまい!!!!!

▼カーテンコール

・ホールに夢中な方
キャラ像に沿った浅い礼と控えめなお手振り、愛らしかった……目立つんですよね、特に女性のカーテシーがしっかりと深いから……。
周辺からホールの一挙一動に喜ぶ声が聞こえたのでわたしも目で追ってましたが可愛かった。

・エンドのグレイとフロー!!!
本当に最後のコールで抱えあげイチャハグを見せてくださったのですが、フローの足のはね上げ方と愛おしさの溢れる多幸感がすごく藤田先生の絵柄で綺麗に想像できて……!!!!!!!
原作のないカーテンコールの部分でもキャラ性が明確に一貫してるの、スゴすぎ!!!???大喜び。


それなりの長さになってしまいましたがこれから原作とパンフレットが読めます!!!!!!
流石に別記事にします。ありがとうございました。

初見でもわかりやすい情報量、凄惨すぎずラブロマンスに振りすぎない、ご家族で見にいって気まずくない入りやすい舞台だったように感じます。衣装も全部とてもかわいい!!!!
絶対に名古屋も見に行きます。
せっかくなので最後にプロモーション映像も貼っておこう。